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ボランティアで本堂除雪作業

昨日、夕方、檀家さんであります高橋正広さん( 高橋農機商会の社長 ) が除雪車2台を持ちこんで、本堂の正面から裏手に掛けて除雪をしてくださいました。
「 昨日の内に本堂の周りの雪の状況を見に来ていたんだ。除雪機械で飛ばせるから、ボランティアでやってやるよ 」 とのこと。


「 昨年の雪より少ないね~ 」 というのが、ご近所の檀家さん方との会話になっていましたが、平地でも2mをゆうに超えていますから平年の積雪量を超えた感じです。
尾花沢市では2月10日に豪雪対策本部を設置しました。

そんなことで、本堂の大きな屋根に降り積もった雪が落ちて集まると大変な量になるんです。本堂の軒下の雪は、豪雪地帯の寺院の悩みの種です。

東照寺では、昔から、軒に雪がたまり、軒下の雪と屋根の雪がくっついた雪を、住職等だけではなんともならなくなるとお檀家さんに除雪作業の召集をしてきました。
昨年は、記録的な豪雪ということもあり、40人程度の単位で3回お願いし、なんとか対応しました。

今年も、そろそろお願いしなければならないかなと思っていた矢先のことです。
「 救いの神 登場! 」 といった感じでした。

     H26.02.22 本堂除雪 1
     左は本堂玄関の唐破風 (夕方の写真なので、写りが悪いです)

     H26.02.22 本堂除雪 3
     本堂の裏手。 軒下の雪とつながって屋根に雪が積っています。
     

高橋さんはじめ従業員の方々と4名での作業です。
44馬力の除雪車2台。

私が使っている25馬力の除雪機も小さい方ではありませんが、比べようもないほどの馬力です。
壁になっている雪をガンガン入り込んでいきます。

本堂の裏手に回るには場所が狭いこともあり、乗用の大型機械は入れません。
逆に、私が使っているような機械では馬力がなくて・・・。
ということで、人力しか対応できないとばかり考えていたんです。

今回、想定外の力強さと小回りのきく機械( もちろん運転操作技術も肝心です ) に認識を変えなければと思いました。

とはいうものの、聞けば、1台400万円ほどとのこと。
高級な自動車が買える値段に 「 ん~ん! 」 と唸るしかなかったです。


1時間半ほどで軒先を大分下まで開けていただきました。
本堂でお参りしていても明かりが十分に入ってきます。

     H26.02.23 本堂除雪 1
     本堂の裏の軒下もスッキリ。 人手だけではこうはきれいになかなかなりません。

私の除雪車も入って行けるように道を作ってもらったので、今日、裏側に行って少し雪を飛ばして見ました。
最終的に、ご覧のとおりです。
除雪の道路ができたので、これから雪が降っても、今年の冬はお檀家さんに出動依頼をしなくても良さそうです。


高橋正広さん、ありがとうございました。
東照寺の檀家さんへの報告と、感謝を兼ねましてブログに紹介しました。
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梅花流師範会主催 『檀信徒宿泊講習会』

昨日から今日に掛けて、天童温泉舞鶴荘を会場に山形県第一宗務所梅花流師範会主催の『檀信徒宿泊講習会』が開催されました。

管内の講員さんを対象に実施しましたが、今回は参加者が少なく9名のみと、指導する師範の和尚さん方の出席と変わらない状況でした。

H26.02.13 檀信徒講習会 1
 ご夫婦での参加者もいらっしゃいます

その分、全体講習の後の分科会では教階ごとに4班に分けて実施しましたので、私が最初に担当した分科会は講員さん1名で、マンツーマンでの指導となりました。次は2名。
ということで、充実した講習になったとも言えます。

「紫雲」という御詠歌に、特別な所作(しょさ 道具の作法)があるのですが、そこで、チョットしたことの指導をしたんですが、終了後、「今までどうしたらスムーズにいくのかわからなかったんですが、そういうふうにすればいいんですね~。今日来てよかったです。」との言葉をいただきました。「そんなふうに言っていただくと、こちらこそ来たかいがありました。」とお返ししました。うれしいですね~。

今回、東照寺の講員さんの出席はなかったのですが、ほかの師範の先生方から指導を受けるのも、新たな発見があるかもしれないですから、是非、参加してほしいものです。

 H26.02.13 檀信徒講習会 2  H26.02.13 檀信徒講習会 3
   会場の舞鶴荘さんのひな人形

平井慶祐氏写真展・講演会

昨日、東根市羽入の林松寺様において、1月4日のブログで紹介しました、山形曹洞宗青年会北村山支部主催による ≪ 震災復興支援事業 ≫ 『 平井慶祐氏写真展・講演会 - 笑顔でツナガル - 』 がおこなわれ、平井氏の講演を、副住職は事務局ですからもちろん出席しましたし、私の妻も参加してきました。

H26.02.11 平井慶祐氏写真展・講演会 1     

妻より、講演内容の一部を次のように聞きました。


・震災後、香川県から石巻に移り住んでいるのは、無残な姿となってしまったまちが、力強く復興していく姿を見続けていくことは、自分自身の人生に大きな影響を与えてもらえると思ったから。
・「震災を忘れずに!」とよく言われるが、その時の苦しみを持ち続けたら苦しくて生きていけない。人間は忘れることができるから生きていけるのだ。
「忘れない」ということは、その時のことをちゃんと思いだすことができるということだと思うし、そうありたいと考えている。
・3人の若者が力を合わせ、壊滅的だった海苔の養殖に取りかかっている。彼らの仕事の手伝いをしたいと、全国を歩き回っている。
・そののり漁師の一人の父親の笑顔を撮った写真が大好きだ。なんとも言えない笑顔。被災地には多くの笑顔がある。悲しみに暮れているばかりの人たちではない。笑顔で繋がっていることを写真は見せてくれる。


このようなことだったようだ。
また聞きで文章にしたため、適切かどうかわかりませんが、講演会で購入してきたポストカードの写真を見ると、このようなことを伝えたいのだろうということが感じられます。

     
H26.02.11 平井慶祐氏写真展・講演会 2

     H26.02.11 平井慶祐氏写真展・講演会 3


講演会後に、被災物故者の慰霊法要を行い、参加者にお焼香をしていただきました。

     H26.02.11 平井慶祐氏写真展・講演会 4


一か月後には丸3年となります。
“ 「震災を忘れずに!」とよく言われるが、その時の苦しみを持ち続けたら苦しくて生きていけない。人間は忘れることができるから生きていけるのだ。「忘れない」ということは、その時のことをちゃんと思いだすことができるということだと思うし、そうありたいと考えている。” とありましたが、被災地の方にとってはそうなんだろうなと感じました。
だからこそ、「笑顔でツナガル」というタイトルになるのでしょう。


しかし、直接的な被害を受けなかった私たちにとっては、やはり、「震災を忘れずに!」なのだろう。

髙橋小学校閉校記念誌

私の母校であります「尾花沢市立高橋小学校」が、昨年3月をもって閉校しました。
明治9年(1876年)7月に開校以来、136年の歴史に幕を閉じました。

当初、「関谷学校」の名称で、現存しておりませんが東照寺本堂の左脇にありました衆寮(しゅりょう 修行僧がお経や語録を読んだり、修行を深める自習用の建物)を教場にしたと伝えられています。
ですから、東照寺が高橋小学校の発祥の地ということになり、そのようなことから、毎年、入学式、運動会、スキー大会、卒業式といった行事には、毎回、ご案内をいただいておりました。

     H26.02.11 高橋小学校閉校記念誌 1

このたび、閉校を記念しまして、250ページの閉校記念誌『たかはし』が完成され、
先日、5冊頂戴しました(発刊にあたって些少の協力金を出させていただいたからでしょうか)。


内容は、関谷学校の開校から名称を幾たびも変更した経過や、場所や校舎あるいは校歌の変遷をはじめ、当寺の教育者や「歴史を彩る卒業生」26名の紹介なども紹介されています。

H26.02.11 高橋小学校閉校記念誌 2
1ページ目が東照寺の写真

H26.02.11 高橋小学校閉校記念誌 3
 東照寺の資料も提供しました

また、「戦争と教育」の章を設け、日清、日露、そして、太平洋戦争の中での学校への影響を、学校日誌をつぶさに調べ上げ、「学校日誌が語る戦争」としてまとめられています。

そのほかにも、単なる高橋小学校の歴史というのではなく、世の中の大きな流れを取り上げながら、その中での地域の教育の要となっていた小学校の歴史をまとめたものと言えるのではないかと思います。

高橋小学校を知らない方にも、勧められる記念誌となっています。


この記念誌をまとめ上げたのは、当寺の護持会役員でもあります森山洋さんです。
編集委員長として、取材、写真、資料集め、そして、原稿と、ほとんどお一人でやられました。森山さんなくしてできなかった記念誌といっても過言ではありません。
頭の下がる思いです。

東照寺でご覧いただけるようにしております。是非、お読みいただければと思います。


森山さんの 「あとがき」 のなかで、閉校にあたって記念誌に込めた思いが伝わる箇所を抜粋した。

学校が無くなることはどういうことか、学校が消えることは地域の将来にどう結びつくのか。今を記録し後世に伝える義務がある。寺院を仮教場にして創めた教育の場を、次つぎに発展させていった先人の情熱を、記録に留め顕彰しておかなければならないのである。

136年間の真ん中に戦争があった。・・・中略・・・絶対くり返してはならない戦争に編集の力点を置かなければならなかった。それを戦争の犠牲になられた数多い卒業生への慰霊としたいのである。・・・中略・・・戦争に終始した前半と、あまりにも大きい落差を記録しておきたかったのである。


素晴らしい記念誌の完成に、御礼を申し上げます。 東照寺二十二世住職 拝

節分

今日は節分。豆まき。
毎年恒例の行事です。 夕刻に行いました。
東照寺では、檀信徒が集ってということではないので、住職、副住職の二人で豆をまきます。

まずは、本堂の須弥壇(しゅみだん ご本尊様がまつられている正面の壇)に豆等をお供えして、節分会のご祈祷の法要を行ってから。

     H26.02.03 節分 2

正法興隆 国土昌平 五穀豊穣 火盗消除 山門興寧 並びに 当寺檀信徒 家内安全 所願成就 等々を祈願して。

その後、本堂正面玄関での豆まきを皮切りに、庫裡も、窓という窓を順に開けて豆まきです。
とはいうものの、雪囲いの関係や、気温の低下で凍りつき窓が開かなくなっているところもあるので、開けられるところだけとなりますが、今年は暖かく窓の開け閉めもとどこおりなかったです。

     H26.02.03 節分 3 まずは、本堂の玄関で


     H26.02.03 節分 4 最後に山門


豆まきに欠かせないのは、もちろん “ 豆 ”
そして “ 炙ったイワシの頭 ”
棘のあるヒイラギの枝に炙ったイワシの頭をつけたものを門口に飾るというのが一般的ですよね。実際にイワシの頭を飾る家はほとんどないでしょうが、話としては聞いているかと思います。
これは、鬼がヒイラギの棘が痛く、イワシの異臭を嫌がるということからだそうです。
「イワシの頭も信心から」ということわざにもなっていますよね。

では、なぜ、豆なのでしょう。
投げつけるのに手頃ですもんね。散弾銃みたいに、ひと掴み投げればどれかが当たりそうだし・・・。だからでしょうね。

とはいうものの、理由としては色々あるようです。
そのひとつが、豆は、「ま」「め」と二文字です。その文字を「魔」「滅」と漢字に変えると、「魔物を滅する」といこと。
炒った豆を使うのは「魔を射る」といことにつながるという語呂合わせからだというのです。


さて、東照寺では、炒った豆を使うのは同じですが、“ ヒイラギに炙ったイワシの頭 ” は使いません。その代わりに使うのが “ 竹串に挟んだ炙った昆布 ” なんです。

     H26.02.03 節分 1

お寺なのでイワシを使わないのはわかりますが、なぜ昆布なのかはわかりません。
でも、昆布を炙ると堅くなって角が棘のように痛くなるということなのかな?

ほかの和尚さん方に聞くと、うちの寺もそうだよという方もおられますが、多くはないようです。節分自体をなされないお寺もあるようですし・・・。


もうひとつ。

「福は~内 鬼は~外」の掛け声。全国共通かと思っているかもしれませんが、そうでもないですよ。
「福は~内」しか言わないとか、「鬼も~内」というとか。

東照寺ではちょっと変わった掛け声なんです。
「福は~内 鬼は~外 天打ち地打ち四方打ち十方打ち 鬼の目ん玉ぶっ潰せ~」と、
とても過激な掛け声。
なんとも鬼がかわいそう!
と思う気持ちもありましたが、この掛け声の中の「十方打ち」を除いた、
「福は~内 鬼は~外 天打ち地打ち四方打ち 鬼の目ん玉ぶっ潰せ~」は、山形県内のある地域では言われているのだそうです。

「泣いた赤鬼」のような童話があるように、鬼を形のある生き物として表現した場合、鬼という姿形に偏見を持ち阻害する、攻撃することは誤りだ。であるから、「鬼がかわいそう」という発想もあって、「鬼も内」という鬼を助けて入れる掛け声もあるようですね。

でも、節分の “ 鬼 ” というのはどういうことかと考えると、季節の変わり目には風邪をひくなど体調を壊しやすかった。その原因が悪霊や邪気などが原因とされ、それを “ 鬼 ” と表現したようです。
節分というのは、本来、「立春、立夏、立秋、立冬」の前日の年4回あり、季節の分かれ目だから「節分」なんですよね。今は、立春前の節分だけが残っているわけですが・・・。

ですから、鬼という生き物ではなく、 “ 邪気 ” を鬼という形に表現したのであれば、盛大に追い払うことが必要なわけです。
といことで、「八方」に天と地を更に付け加えた「十方」というのが加わったのでしょう。
今日も元気に邪気を追い払いました。

     H26.02.03 節分 5
      炙った昆布です。山門の入口に。 全部で20カ所以上に刺しました。


明日は “ 立春 ”
暦の上では春が来ます。
こちら雪国は、2月いっぱいは雪の降る日が多いのが通例。
雪の下で春を待っているふきのとうさんや池の金魚さん。もうしばらく待っていてください。
プロフィール

zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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