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ツイッター と 愛語

今日、テレビを見ていたら、ツイッターなどで商品に対する誹謗中傷が書かれ(今回はチロルチョコに虫が入っていたという内容)、ネット炎上となる前に、会社側が適正な回答をして、風評被害に至らなかったという内容でした。

  これですね 

最近ではなく、昨年の6月の話のようですが、「チョコレートに虫が入っていたのが会社(製造工場)によるもので、品質を疑われる」という内容のツイッター。
その内容を見たチロルの副社長が、製造年月と幼虫の虫との状況から見てあり得ない。出荷から半年以上のチョコに30~40日程度の幼虫が入るということは、製造過程でなく出荷後の問題ということで、すばやく回答したとのことです。

でなければ、ネット炎上し、チロルチョコは大打撃ということになりかねないわけですね。
早期の発見と、適切な対応が功を奏したということですが、問題は、チロルチョコレートを陥れるために意図的に行っているのではという疑惑も生じるといこと。

現に、別の件でしょうが、架空の誹謗中傷をネットに書き込み、報酬として100万円を受け取るという犯罪もあるとの報道でした。

ツイッターは、子供のいじめ問題でもニュースになりますね。
年々深刻化しているようです。


私のこんなちっぽけなブログでも、文字にして全世界の方に見ていただけわけですから、十分に注意してとは思っています。


でも、こういう誹謗中傷はネット世界だけでの問題じゃないですよね。
普段の会話、ことばも同様。蔭口や悪口を言いだしたら止まらないなんてこともあるのではないでしょうか。
できるだけ、そんなことは言わないで、他人を褒める言葉を口に出していきたいと思います。


曹洞宗だけで読まれているお経に 『修証義』 があります。

ひらがなも混じったお経で、一般の方でも読んでいると何となくわかりますよ。

その中の、第四章 発願利生 (ほつがんりしょう)に、

「面(むか)いて愛語を聞くは面(おもて)を喜ばしめ、心を楽(たの)しくす、面(むか)わずして愛語を聞くは肝に銘じ魂に銘ず、愛語、能(よ)く廻天(かいてん)の力あることを学すべきなり。」とあります。

意味は、「誰しも、面と向かって愛語を聞けば(ほめられれば)、嬉しくなります。しかし、直接聞くのではなく、人づてに愛語(「Aさんが、あなたのことほめていたよ」というようなこと)を耳にすれば、その嬉しさは直接聞くよりも倍増し、肝に刻み込み、心の底まで沁みわたります。このように、優しさのある言葉、慈悲に満ち溢れた言葉は、王様の心をも動かすほどの力があるということを学ばなければならない。」ということです。

誹謗中傷のツイッターは、修証義で言うところの「愛語」とは真逆。
誰だかわからない人から悪口を言われるということになるわけですね。
「肝に銘じ、魂に銘ずる」ほどの怒りを与えることになってしまいます。
このような行為はすべきではないですね。

私も含めですが、みなさんも十分に気を付けましょう。

そして 「 愛語 」 を発する努力も。


   H26.04.15 ふきのとう 2
    雪どけからふきのとうが にょっきにょき 
    昨日、こんなに花が咲く前のを、てんぷらにしていただきました。塩をふって。
    美味しかったですよ

   H26.04.15 花 1
    小さな花も咲き出します
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花まつり 7歩?

今日は4月8日の 「 花まつり 」
お釈迦さまの誕生日です。

東照寺では、毎年、花御堂をお花で囲み、御詠歌を唱えながら、誕生仏(右手を上に、左手を下に指差しているお釈迦様)に甘茶をかけてお参りをいたします。

     H26.04.08 花まつり 1

     H26.04.08 花まつり 2

お釈迦様は、約2500年前、北インドのネパールの麓、カピラヴァストの王様の子として誕生しました。
結婚し、長男が生まれたばかりの頃に、29歳で王子の地位と財産を全て投げ出して出家し、6年の修行ののちお悟りを開かれ、私たちにありがたき仏法を示していただきました。
その教えを、私たちは実践させていただいているわけです。


お参りの後、お話をいたしました。

お釈迦様は、お母さんの右の脇の下から生まれたことや、生まれて直ぐに 7歩 歩いたこと。そして、誕生仏のように指差して 「 天上天下唯我独尊 」 と発せられたことなどなどのお話ですが、これについては、全員、耳にタコなんです。

ましてや、そんなことはあり得ないし、後世に神格化するためにこのような話がつくられたのだろうということを思っているのですから、大きくうなずくような話ではないわけです。

ということで、今日は、 「 なんで 7歩 歩いたのか分かりますか? 」 と尋ねてみました。
「なんで 5歩 じゃないのか。 どうせなら 10歩 でもいいのに・・・。」と。

そうしましたら、みなさん考えているようでしたね~。
私の家内にも 「 あなたは知ってる? 」 と聞いたら、「 分からない 」 とのこと。

では、ということで、次のような話をしましたので、ブログにも書いてみました。

     H26.04.08 花まつり 3

生まれたばかりの人間の赤ちゃんが歩くことは、絶対に無理なわけですから、いくらお釈迦様でも・・・。ですよね。
ですから、何歩歩いてもいいのに、“ 7歩 ” という “ 7 ” という数字にこだわった理由ですが、“ 六道(ろくどう) ” というのを知っていますか?。

人間(命ある者)は、生死を繰り返す。輪廻転生(りんねてんしょう)ということですね。

 1.天   人間より苦しみがほとんどなく楽が多いが、煩悩から解き放たれてはいない。
 2.人間  生病老死などの四苦八苦に苦しみ悩む。
 3.修羅  欲望を抑えることができず、苦しみや怒りが絶えないため、争いを繰り返す。
 4.畜生  本能のままに生きており、弱肉強食を繰り返す。
 5.餓鬼  欲望のかたまりだが、食べ物を口に入れようとすると火に変わり食べられず、常に飢えている。
 6.地獄  罪を償うために、いろいろな苦しみを受ける。六道の中で最も苦しい。

このように、生まれ変わる所が6カ所あるというのです。
今、私たちは、2番目の人間世界に生れて来たということになります。

この輪廻の世界から、悟りを得た者だけが抜け出せるというのです。

そこで、お釈迦様はお悟りを得られた方なのですから、この “ 六道 ” から抜けだすということで、 “ 6 ” を超えた数字、となり、次は“ 7 ”ですよね。 だから、“ 7歩 ”となりました・・・。 ということ。
そういわれれば、「そうなんですか~」と、なんとなくうなづいたりもしますよね。

でも、「 だからどうなんだ! 」 と言われると、次の言葉(説明)ができないですが・・・。


もうひとつ、この“ 7 ”にちなんでということであれば、“ 七等覚支 ( しちとうかくし ) ” という、真実に到達するための七種類の修行法というのもあるんですよ。
この “ 7 ” も関係するんじゃないかな、などとも・・・。 わかりませんが・・・ (^_^;)

ということで、 結論 ですが、
「 “ 7歩 ”の意味なんか考えることはない 」  ということで締めくくりますので、あしからず。
ここまで読ませておきながら 「 ごめんなさい 」 。

とにもかくにも、お釈迦さまは、とってもすばらしい方であるということだけは、間違いのないことです



昨年から、若い和尚さん方 (20~60代前半ですので、それなりに若い方といことで・・・) 十数名の 『 正法眼蔵 』 の輪読会 に参加しています。

しあさって、11日は東照寺が会場なんですが、今回の輪読箇所が 「 第六十 の 三十七品菩提分法 」で、
上に書いた “ 七等覚支 ” の部分も書かれているんです。

予習をしなくっちゃ・・・。   ということで、今日は、以上です。

『忘れま箋』 募金しました

昨年7月から本堂へ、東日本大震災を『忘れま箋(せん)』ということで、本堂内に掲示し、募金箱を置いておりましたが、年度末の区切れとしまして3月31日までの分を曹洞宗東北管区教化センターへ送金しました。

募金額は 28,257円 でした。
住職の分は除き、来寺された方の募金額です。


今日の朝のニュースは、昨日のチリでの大きな地震の津波のことが主でしたね。
日本の太平洋沿岸の住民の避難意識も高まっているのが伺えます。
これも、3.11の大震災の教訓がそうさせているのでしょう。

そして、先ほど、午前8時22分頃、岩手・宮城の太平洋で震度4の地震があり、当方も震度2の揺れがありました。

いつ来るかわからない地震。そして、地震以外にもその他のいろいろな自然災害はいつどこに来ても不思議ではないわけです。大震災を忘れることのないようにしなければならないと思いますね。


募金も含めた支援活動というのは、「大変な人に援助してあげる」とか、「被災地への支援は、“ 助け合い ”だから、いつか、自分の身にふりかかったときには、助けてもらうことも必要だから」という、上から目線や後日の見返りを求める心を取り除き、募金であれば、「少しで申し訳ないが、是非、使っていただきたい」という心が大切なんだろうと思います。


募金活動は今後も行いますので、多くの方のご協力をお願いします。
まずは、ご報告までです。
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zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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