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工事開始

お盆が過ぎても何かと檀務 ( だんむ  主にご法事などのお檀家さんに関わる勤め ) が毎日重なり、今日、久しぶりに開放日となりました。
ブログも久々となってしまいました。
などと言い訳を書きましたが、“ 先月もたった3回じゃないか ” と突っ込まれますよね。
“ すみません ” 素直に謝ります。


ということではありますが、今日は、昨年12月8日に “ 庫裡裏の斜面の崩落対策 ” で記載しました件です。
崩落の対策工事が昨日から着工しました。

基本的には、斜面の下の部分に石を詰め込んだ “ 蒲団かご ” というのだそうですが、数段重ねて土留めを行う工事です。
工事費用につきましては、住職も一部負担をしましたが、ほとんどを東照寺のお檀家さん方にご負担をいただきました。お檀家さん、ありがとうございます。
来月末には完成ということの予定ですので、まずは、ご報告です。

H26.08.27 庫裡裏 崖崩落対策工事1

H26.08.27 庫裡裏 崖崩落対策工事2

さて、近年、豪雨による災害が頻繁に起きますね。
この度の広島を中心とする災害も多くの方の命を奪いました。
被災された方々に、哀悼の意とお見舞いを申し上げます。

想定を超える、考えられないほどの短期間での豪雨。
自然の恐ろしさを思い知らされます。


山際や傾斜地に住めば土砂崩れの心配。
日本全国いたる所に地震の心配はありますし、特に、海辺に住めば津波の心配。
都会では建物の密集地に、地震や大火災が起きれば、それこそ逃げ場を失うことでしょう。
はたして、安心して暮らせる補償ができるところはどこにあるのでしょう。
絶対安全などというところはありません。
ですから、少しの危険性だけでは、他に移り住むという選択はなかなかできないことです。地域への愛着もあるのですからね。

そうは言うものの、当寺の周りの檀家さんの中で他所に転居する一家も珍しくなくなっています。
若い方の勤め先が近いところへということもあるのでしょうが、やはり豪雪地であり、雪への対応が大変なこと。毎朝、出勤前後の除雪作業は余計なことなんですからね。
それも、数カ月間、毎年ですからね。豪雪は、転居を判断させるほどの大きな災害と言えるわけです。



でも、私は、一年の中で雪が消え始める時期から花が咲き始める頃までが大好きです。
小さな頃から一貫してそう思ってきました。
家内は、宮城県の農家の生まれで、雪が積もることはほとんどない地方で育ちましたから、出会った頃、3月頃は砂埃が舞う中、農作業に慌ただしく働く家族の中で過ごさなければならないので、春のイメージは良くなく、私の感覚と違いがあったんですね。
しかし、雪国に嫁いで、春を待ちわびる気持ち、春を迎えられる喜びが十分に分かったと話しています。


苦労を味わったからこそ嬉しさを実感できるのは、どんなことでも同じですね。


禅の言葉に
 “ 梅は寒苦を経て清香を放つ ”  があります。
寒い冬を乗り越えて、春を迎えるとともに咲き出す梅。
寒さがあるからこそ清らかな香りを放ってくれるのでしょう。

海援隊の “ 贈る言葉 ” の歌詞には
♪ 人は悲しみが 多いほど
  人には優しく できるのだから ♪ とも。

もっと現実的なのが、「 お腹を空かせなければ、どんな料理もおいしくはいただけません。 」
と書いたら、“ それって、ちょっと違うんじゃない! ” と家内の鋭い突っ込みが・・・。



都会の良さ。田舎の良さ。南国の良さ。雪国の良さ。
いろんな良さがあります。
どれが自分にとって良いと言えるのか。
それは、それぞれ選べばいいんですよね。



先日、福岡県北九州市生まれの古藤拓さんという方が、尾花沢市に住んでくれることになったと、山形新聞の「 日曜インタビュー 」に載っていました。
“ 緑のふるさと協力隊 ” という都会の若者に田舎に来てもらい地域活性化を図ってもらう事業で、4年前に来て、昨年から尾花沢市に農業をしながら根を下ろすことを決めたとの内容です。

尾花沢市に残る決意をした理由は、 「 一番の理由は尾花沢が好きだから。人が温かく、自然が豊か。都会にいた頃は自分の存在がぼやけていたが、尾花沢で自分にやれることがあることを教えられたから。 」 というようなことのようです。


田舎暮らしは、定年を迎えたリタイヤ組だけでなく、若者にも魅力があるということも言えますね。
もちろん、人それぞれですが・・・。



今日は、脈略のない話になってしまったような・・・
疲れがたまったせいかな・・・

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蓮の花

いよいよお盆ですね。
県外ナンバーの車が、いつもより多くみられます。
今年も新幹線や高速道路など、交通機関も帰省ラッシュとなるんでしょうね。
久しぶりに生まれ故郷に帰って来られる方は、家族はもちろん、友達などと顔を合わす楽しみがありますね。

お盆休みを定めている会社も多いでしょうから、自分の会社だけ働いても仕事にならないということも多分にあるのでしょう。
ゴールデンウィーク並の休暇ですからね。海外旅行なんかに出かける方もいるのでしょう。


しかし、なぜ、日本はお盆の時期に休みがあるのでしょう。
よ~く考えると答えは簡単に出てきますね。先祖供養のためなんです。
でも、お盆は故郷に帰省するための休暇だと勘違いしそうな人もいるんじゃないでしょうか。


お盆は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という仏教行事です。
本来は、7月の13~16日(お盆の期間はいろいろな考え方があります)なのですが、地方は特に月遅れの8月13~16日が多いようです。当地の尾花沢市もそうです。

お盆の時期は、亡くなられたご先祖様が年に一度お帰りになる日なんですね。
みんなでお迎えをしなければならない日。
そうなんですよ。帰省するのは家を出て行った親戚縁者だけではないんです。

自分の命(存在)を導いて下さった多くの先祖に感謝しお迎えする期間がお盆です。
もちろん、お墓参りは欠かせませんし、菩提寺に伺って本尊様に手を合わせ、位牌堂でご自分のお家の位牌に手を合わせるといったことをして、報恩感謝のまことを捧げることが重要です。


当地のお盆の時期は、蓮の花が咲き誇ります。
最近、尾花沢市内にも蓮が植えられているのが目につきます。休耕田などを利用して蓮の花を咲かせているようです。

お檀家さんの押切敏さんより蓮の花、咲いたのもあればつぼみもありますが、お釈迦さまと先代住職に供えてくれといただきました。
さっそく、家内が生け、供えました。

H26.08.12 蓮華 4

H26.08.12 蓮華 6

H26.08.12 蓮華 5

押切さんは出荷しているのだそうで、つぼみや花托(果托)、葉(丸まったのがいいですね~)などをセットにするのだそうです。
お盆の時期には需要があるのでしょう。時期が少しでもずれると大変でしょうね。クリスマスのケーキと同じでしょうから。

そんな中、今朝、持ってきてくれました。

蓮は、お寺に一番ある花です。
それも、木でできているんです。
「 エッ! 木? 何のこと? 」 ですよね。

仏様方が座っている台座は、ほとんど 「 蓮華台(れんげだい) 」 と言って、蓮の花に乗っているんです。
蓮弁(れんべん)といって、蓮の花びらが見えるでしょう。

そのほかにも、木で彫られて金箔がほどこされた常花(じょうか)も蓮華が多いです。

H26.08.12 蓮華 2 H26.08.12 蓮華 1 H26.08.12 蓮華 3


仏の世界である極楽浄土には、五色の蓮の花が咲いているのだそうです。

蓮は、ドロドロした土の上の水が沢山あり、その水面からグーッと首を持ち上げて一輪の大輪の花を咲かせる植物です。
私たちの世の中も、ドロドロした人間関係の中で生きているのですが、それでも、蓮の花のように清らかな生き方をしていかなければならないことを教えて下さっているのでしょう。

お盆の時期を迎えて、改めて先祖に手を合わせ、自分の命があることの有り難さを感じ、蓮の花のような生き方をしていこうではありませんか。

H26 梅花流 検定会

今日、梅花流の宗務所検定会が、天童温泉 舞鶴荘にて行われました、

60名ほどの受検者が集いました。
写真は、開会式の状況です。

H26.08.03 梅花流検定会


東照寺講からは、4名の講員さんが受検。
教導(きょうどう 初めての検定)を受けた方が1名。
権正教導(ごんせいきょうどう 2度目の検定)を受けた方が3名。


昨日、検定会に向けた師範会主催の講習会がありました。
私は葬儀が入り欠席となりましたが、4名は講習を受け、いろいろと勉強になったと話しておりましたが、なかなかうまく唱えられなかったという方もいたようです。

検定を前にして話をしましたが、全員、緊張の様子。お唱えや法具の所作など、あれやこれやと確認をしていました。

検定を終えて帰って来た後、なにはともあれ、ホッとしているのがわかります。
「結果はどうあれ、今日はゆっくり寝れそうだ」との声。うなづけます。


検定を受けるということは、上手にお唱えができるようになるためということで受検しているのかもしれません。
しかし、それよりなにより、検定会までに一生懸命取り組んだ姿が重要なんですよね。
練習をそんなにしなくても、器用な人は上手にお唱えできますからね。
うまく唱えられない人でも、一生懸命に取り組む、それこそが仏の心に向かい合うことであり、自分の心を清らかにすること。そして、仏の道に近づくことなんだと思います。

御詠歌をお唱えするということは、上手下手だけの基準では測れないものなのではないかと思ってます。
もちろん、練習せずに下手なのは論外ですが・・・。


『 梅花流詠讃歌教典 』 の1ページ目に 「 お誓い 」 が書かれています。
東照寺の練習会では、毎回、最初に読み上げます。

 私たちは梅花流詠讃歌を通して、正しい信仰に生きます。
 私たちは梅花流詠讃歌を通して、仲よい生活(くらし)をいたします。
 私たちは梅花流詠讃歌を通して、明るい世の中をつくります。

梅花流御詠歌をお唱えし、研鑽していく目的は、このお誓いの示すところを実践して行くことなのではないでしょうか。
私も、努力していきたいと思っています。
講員の皆さん、今後も、一生懸命励んでいきましょう

プロフィール

zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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