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正法眼蔵 と 童話

秋彼岸も過ぎて、東北山形、尾花沢市の山の中の寺では、特に朝晩涼しいというよりは “ 寒い ” と言った方がいいような時もあります。
稲刈りのコンバインがそちらこちらでフル活動中です。


“ 正法眼蔵を読む会 ” という会員十数名のこじんまりとした会に参加しています。
月に2回程度、会員のお寺を会場に、輪読して、夜な夜な「あ~だ こ~だ」と真剣、なところもありつつ、雑談で盛り上がる程度の会なんです。

その “ あ~だ こ~だの会 ” ではなかった(汗) “ 正法眼蔵を読む会 ”で、おととい(9月28日)、米沢市の舘山寺(かんざんじ)様を会場に、駒澤大学の前学長 石井清純先生をお迎えし、 “ 家常(かじょう)の巻 ” のご講義を受けてきました。


『 正法眼蔵 』 は、曹洞宗の開祖 道元禅師が書かれた95巻にわたる、正しい仏法の教えが示されたものです。

その中の一巻。 “ 家常の巻 ” です。

「 “ 家常 ” って何? 」 ですよね。

ごくごく簡単に言うと、
仏教の中心にある教えと言うのは、小難しいことではなく、ご飯を食べたり、お茶を飲んだり、お風呂に入ったり、仕事をしたり、そして夜には眠るという、家で過ごす毎日の生活そのものが大事なことなんだ。日常の生活そのものが仏の教えに従う、これが仏道だということが書かれているんです。 ( 「 簡単に書きすぎ! 」 と突っ込まれそう・・・ )

「 な~んだ 」 と思うかもしれませんが、それに気づきながら毎日生活すること。これって、そんなに簡単なことではないのかもしれないですね~。


講義の後、小野川温泉泊。
夕食をしながら懇親を深めました。
話題は、正法眼蔵の話のみ。
2時間の講義では質問の時間もとれなかったこともあり、お酒が入ればなおさらいろいろな質問が飛び交うものの、さすがに的確なお答を、ユーモアを含めて回答していただけました。

和やかな中、2次会へと・・・。
ここでも正法眼蔵の話のみ。
本当に意義ある勉強会でした。


次回を楽しみに、それまで、会員の更なる研鑽が必要(特に私は!)です。




話は変わりま~す。
今日、“ 平成26年度北村山図書館利用研究会 ” というのが、尾花沢市のサルナートで開催されました。

その中で、講演をいただいたのが、童話作家の 深山さくらさん。
“ 第19回ひろすけ童話賞 ” をはじめ、多数の賞を受賞されている方です
曹洞宗の『 てらスクール 』 という子供さん向けの月刊誌があるのですが、そこにも “ 創作童話 ” が連載されています。


今は東京在住ですが、上山市出身で、東照寺のお檀家さんのご長男と結婚された方です。
旦那さんの実家は東照寺のすぐそばなんですよ。

そんなご縁もあって、何度か、尾花沢市内の小学校等で読み聞かせなどもして下さっています。

H26.09.30 深山さくらさん1

H26.09.30 深山さくらさん2

今日は、妻も講演を聞いてきました。

そして、昨夜は、深山さんと、東照寺の地域にある宮沢小学校(2年前に高橋小学校と明徳小学校が統合したんです)で、 “ ブックスマイル ” という読み聞かせグループの会員との懇親会が銀山温泉であったんです。
楽しい会食会だったようで、ほんのり桜色(もう少し赤かったかな~)に頬を染めて満足そうに帰って来ました。


学校での読み聞かせ活動は、子供たちが喜ぶ以上に自分が楽しんでやっているようです。
聞いてくれる相手が居るというのがありがたいことです。
子供たちに感謝ですね。



今日は、欲張って、ふたつの話題を一回で書いてしまいました。
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ぼたもち(おはぎ)

今朝、隣家の加藤さんのおばあちゃんがお釈迦さまへと “ ぼたもち(おはぎ) ” を持ってきてくれました。
本来は、春彼岸が “ ぼたもち ” で、秋彼岸が “ おはぎ ” ですね
牡丹餅 と お萩 ですから、春と秋の季節の花に関係するからとのことです。

でも、東照寺の地方ではどちらも “ ぼたもち ” と言っています。

そのぼたもち、お釈迦さまにお供えしてから、さっそく、朝食にいただきました。

H26.09.20 ぼたもち

あんとことずんだ(打豆)の二種類です。



今日は “ 彼岸の入り ”
今年は、23日の秋分の日を挟んで26日までの一週間が秋の彼岸です。

彼岸の中日には大勢の方がお寺にお参りにいらっしゃいます。
本堂内のご本尊様のお釈迦さまをはじめ、各所の仏様(仏像)や、各お家のご先祖がまつられている位牌堂におはぎやもち、お菓子などが供えられます。


昔は、ぼたもちの外にも、あんこもちやくるみもち、きなこもち、大福もちなどなど、自家製のものをお供えする方が多かったのですが、最近は、買って来たお菓子の方が多くなってきましたね。
お家で作る手間が大変なんでしょうが、心を込めて作った食べ物はなによりのご馳走ですよね。
ご先祖さまも、お家の味を味わってくださることでしょう。


矢越を見て展

お寺さんを指す時に、 ○○の△△寺 といって、○○のところに地名をいうのが一般的なんです(全国的なことなのかは不明ですが・・・)・

私も、自分の寺を、 “ 高橋の東照寺 ” と言って紹介します。
でも、東照寺の正式な住所は、 “ 尾花沢市富山(とみやま) ” なんですよ。
だから、 “ 富山の東照寺 ”と呼ばれてもいいのでしょうが、そうじゃないんですね。
長い年月の中でのことで、これまた歴史ということなのでしょう。


で、その “ 高橋の東照寺 ” のある集落は “ 矢越 ” といいます。
これまた、複雑ですが、大字富山の中の 字矢越 という区域が “ 矢越 ”という、ひとつの集落になっています。


その、矢越集落は、たったの11戸。
ですが、そこには民宿があったりして、市外・県外の方も訪れています。


数年前より、矢越を紹介する “ 矢越を見て展 ” なる写真展をおこなっています。

H26.09.16 矢越を見て展 1

実際は、写真展というほどの立派なものでは決してありません。
素人の、ほんわかした写真ばかりです。

地元のおじいちゃんおばあちゃんをはじめ、矢越出身の方や、市外・県外からの訪問者などが矢越で写した写真で、矢越の風景や出来事、人物などが写っているといったものです。


ちなみに、私は我が寺のアイドル “ 沙弥(しゃみ) ” の写真がメイン。
沙弥というのは、ゴールデンとラブラドールの雑種犬なんです。
左上のは、赤ん坊の時の写真です。(PC表示でないと見えませんが…)
今は、32kgの大型犬になっていますよ。
坐禅をしている姿も・・・。  コメントが付いていますので、これも読んでくださいね。



今日は、地元の宮沢地区公民館で19日までの展示ということで準備をして来ました。
今年も市の文化祭や、その他の催し物などにも展示できればなどと考えています。

H26.09.16 矢越を見て展 2

よろしかったら見に来て下さい


会場 宮沢地区公民館
    ( 尾花沢市大字押切1 )
    TEL・FAX 0237(22)0433
期間 平成26年9月16~19日 8:30~17:15

檀家の棟梁さん

東照寺の檀家さんに山口忠博さん ( 山口工匠 ) がいらっしゃいます。
山口さんは、8年前に当寺の本堂の玄関(唐破風)部分を新たに造っていただきましたが、そのほかにも、いろいろなご寺院の鐘楼堂や観音堂などの堂宇といったもの、あるいは、お宮、神輿などを造る宮大工さんです。

今年も、宮城県気仙沼市の同じく曹洞宗の仙翁寺様の 「 萬手観音堂 」 〔 六角堂 〕 を造って来たんだとの話を聞いておりました。

H26.09.14 山口忠博 仙翁寺 1
『 萬手堂 』  写真を写して来たので、ボケてますかね。
東日本大震災のご供養ということでの建立のようです。
中に、3万個程の “ 手 ” が納められているとか。
「 手? 」。 どうぞ、お参りに行ってみてください。 ( 私もまだ伺っていませんが… )



今日は、同じく仙翁寺様に納める扁額 ( へんがく 山門や本堂内部に掲げる横額 ) が出来上がり、明日、納品するので見に来ないかとのこと。
ご覧の三面。

H26.09.14 山口忠博 仙翁寺 2
幅 150cmだそうです。

H26.09.14 山口忠博 仙翁寺 4
H26.09.14 山口忠博 仙翁寺 3

欅材に、かまぼこ彫りというのかな?
金箔や、岩絵の具での彩色など、設置場所によっていろいろあるのでしょう。


山口さんは、仕事をしていることが楽しいんですよね~。
作品の説明をしているのを聞いていると分かります。
自分の仕事を楽しむということは、充実感が味わえているということなのでしょう。
仕事をする上でとっても大切なことですよね。

工事完了

“ 庫裡裏の斜面の崩落対策工事 ”の開始については、8月27日に書きましたが、昨日、無事に完了しました。

ご覧のとおりです。

H26.9.11 庫裡裏 崩落対策工事2
菰の下の白い紙には、芝の種が付いていて、雨が降ると紙が溶けて種が撒かれるのだそうです。
一週間程度で芽が出るとか。
H26.9.11 庫裡裏 崩落対策工事1


斜面の下の部分に石を詰め込んだ “ 蒲団かご ” ですが、当初、3段と1段の予定のところを1段ずつ多く重ね、5段、4段、2段の構造物とすることにしました。
工事の途中で、臨時役員会を開催し決定しました。
工事費用の上乗せにはなりますが、護持会の手持ちの資金で対応することにしました。


「 まずは安心 」 と言える状態です。
お檀家さんには、おかげさまで無事完成しましたこと、まずはご報告です。



工事を担当してくれました大貫土木さんには、東照寺の檀家さんでもあることから、当初予定の工事以外にも、杉の跋根や一部コンクリートが割れてしまっていた参道の補強を始め、境内地の各所について整備をおこなっていただきました。

感謝・感謝です。
ブログの中でも御礼申し上げます。 ありがとうございました。



今日もまた、日本の幅広い範囲で豪雨でした。
これから台風の季節でもあります。
いつ、自分の住んでいる地域が同じような災害に遭うかも知れないという不安と共に、その対策が必要になっていますね。

第52回 管内梅花流奉詠大会

曹洞宗山形県第一宗務所主催 “ 第52回 管内梅花流奉詠大会 ”が、昨日、9月6日(土) 河北町 “ サハトべに花 ” で開催されました。
午前9時30分に開会式が行われ、16時20分に幕を閉じましたが、途中、昼食休憩をはさむものの、御詠歌の奉詠とアトラクションを交えての充実した一日となりました。

   H26.09.06 管内梅花奉詠大会 1
   開会式 全員で “ お誓い ” をお唱えします。
  先達は、寒河江市の長福寺講の川越由美さん。




東照寺より、講員さん6名の参加。
住職は師範会会員、妻は寺族梅花会会員として大会のお手伝いです。
そして、それぞれ、会の発表としてお唱えをして来ました。



大会の内容は、基本的に各寺院の梅花講という御詠歌をおこなっている講毎の発表をしていくのですが、最初に、曹洞宗山形第一宗務所管内の21の教区 ( きょうく 10数か寺程度のグループ ) を4つのブロックに分け、ブロックごとに講員さんが一緒に御詠歌をお唱えするという “ ブロック登壇 ” というスタイルで発表を行います。

H26.09.06 管内梅花奉詠大会 2
 東照寺の6名は、そのブロック登壇のみに参加しました。
 Cブロックで、三宝御和讃を45名でお唱えしました。
 後列、奥の6名です。


各講毎の発表は15団体。
それに、師範会 ( 和尚さん方 )と 詠範会 ( 寺院の奥さん方 ) の2団体を加え、17団体の発表となりました。

 H26.09.06 管内梅花奉詠大会 4
 詠範会全員が壇上でお唱えです。

 H26.09.06 管内梅花奉詠大会 3
 高祖承陽大師道元禅師御詠歌 ( 紫雲 ) の詠頭 ( えいとう 出だしを唱える ) 役で、前列中央で鈴を持っているのが家内です。



参加者が毎年少なくなって来ているとはいうものの、新たな、若い方々による初めて登壇する団体もありました。
中には、住職さんのお孫さんでしょうか、小学生の女の子も参加し、上手なお唱えを披露して下さいました。


来年は、是非、東照寺講単独の登壇を目指して練習していきたいと話し合っています。




 H26.09.06 管内梅花奉詠大会 5
 アトラクションは、地元 河北町の定林寺講の方2名による大黒舞の披露がありました。
 年齢を感じさせない踊りに、最後にはおひねりが沢山ステージに投げ込まれていました。



そしてメインのアトラクションとして、 小田原朝雄さんによる “ オカリナコンサート ” で盛り上がりました。

「 オカリナの演奏で盛り上がるの? 」 と思うでしょうが、選曲が良かったんですよ。

小田原さん作曲のオリジナル曲 “ 風になる ” はもちろん良かったのですが、’70年代のフォークソングや戦前戦後の歌謡曲、 “ 青い山脈 ” “ 丘を越えて ” “ 月がとっても青いから ” 等々、中高年の心を揺さぶる曲なんです。

「 一緒に歌って下さい 」ということもあり、声を出すのが好きな方々ですから、喜んで口ずさんでいました。

「 オカリナ良かったね 」 との声が聞こえました。

 H26.09.06 管内梅花奉詠大会 6

小山田さんは、新庄市出身で国立音楽大学を卒業し、群馬交響楽団に入団。
トロンボーン奏者として世界で活躍。10数年前からオカリナ奏者として活躍している方だそうです。
実家は、曹洞宗の檀家なんで、葬儀の時に御詠歌をお唱えしてもらったんですよと、エピソードなども話してくれました。




音楽のある生活っていいですよね。
それぞれ、好みはあります。
クラシックやジャズや演歌、民謡・・・。
ジャンルは違っていても、心に訴えたり、沁み入ったりするものですよね。

御詠歌も音楽ですし、その歌詞の意味合いも人生の指針になる内容でもあります。

ましてや、おなかから声を出し、鈴と鉦を使って伴奏までするんですから、ピアノの弾き語りをやるような感じですよね。 ボケる暇がありませんよ(笑)


よろしければ、御詠歌にふれてみてはいかがでしょうか。
なんといっても、お釈迦さまや道元禅師の教えをわかりやすく学ぶにももってこいです。

プロフィール

zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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