fc2ブログ

今年初めての晴天

≪ 〔猛烈寒波〕西日本の全府県庁所在地で最低気温氷点下に 積雪も長崎11cm・鹿児島4cm ≫ 
   ↑
今、Yahooのニュースのトップ記事にありました。
昨日あたりから騒がれていましたね。沖縄に雪が降るのでは? とか・・・。
明日にかけて大荒れだそうです。


雪国尾花沢の山寺としては、冬を迎えればいつでも覚悟は決めています。
本日の積雪、尾花沢市の中心部では、135cm ( 尾花沢市役所の積雪情報 ) 。
東照寺といえば、もう、2mに近づいてきましたよ。
でも、これでも、去年より若干少なめなんですから・・・。

そんなことで、雪国の寺としては、今回の寒波、鉢巻きと腕組みをして待っていたのですが、午前中から日が差して来たんです。
今は、青空、白い雪と青い空がまぶしい状況です。
平成28年の初めての晴天です。 「 びっくりポン 」 です!

九州で雪が積もっているというのに、こんなこともあるんですね~。

雪に慣れていない地方の方々、十分に気を付けてください。
靴も車も、すべてが滑りやすいですからね。
慎重に 慎重に。

H28.01.24 雪景色1

H28.01.24 雪景色2
東照寺の本堂の屋根越しに写しました。

「 ♪ もう~ いくつ寝ると~ お正月~ ♫ 」 子どが楽しみにうたう歌(古いかな?)ですが、雪国の山寺の和尚さんは 「 ♪ もう~ いくつ寝ると~ 雪がやむ~ ♫ 」 ですね。
「 ♪ 早く来い来い 春の風 ♫ 」  暖かい風は、雪を早く溶かしてくれるんです。

当地の雪も、本格的に降るのは、残り1か月を切ったんじゃないかな~。
もうひと踏ん張りです。
運動不足解消と、おいしく晩酌をいただくためにも、もう少し雪と格闘していくことになるでしょう。

スポンサーサイト



今日は地獄の釜の蓋も開く日

小さい頃、1月15日が成人の日で学校は休みで、あしたの16日は “ 地獄の釜の蓋が開く日 ” だぞと聞かされていました。
昔は主におばあちゃんたちが寺にお参りに来たのですが、徐々に減って、最近ではめっきり少なくなってきましたね。

年に2回。1月と7月の16日には地獄も休みになるのだそうです。
鬼たちですら休日があり、地獄の亡者も責め苦を免れるのです。
そんな時には、先祖供養をしっかりしなければということでお参りの方が多かったのでしょう。


さて、この地獄の釜の蓋が開く日は、 “ 藪入り ” の日でもあります。
藪入りは昔の奉公人が休みをもらえる日で、家に帰ることができたそうですね。ただし、最初の3年くらいは、里心がつくといけないので帰れなかったそうですが・・・。
地獄の鬼さえ休むのですから、奉公人だって休めるということなのでしょう。


“ 藪入り ” という古典落語があるんですよ。

店に奉公していた息子が3年ぶりに初めて家に帰る。
前の日から息子の帰りを待ちわびて、帰ってきたら大好きな食べ物を準備しろと母親に指示する父親。
ウナギにテンプラ、刺し身に寿司、あれやこれやと数えだす父親。
「 そんなにたべれないよ 」 と母親。
「 湯屋に行かせたら、まずは浅草、次はあそこ、それにあそこにここも。寺や神社を拝んで、海見せて、ついでに名古屋、京・大阪までも・・・。 」 と計画が広がる父親と、あきれる母親の会話が続く。

そして、当日、見違えるような立派なあいさつをする息子に驚く両親。
小使いで買ってきた土産を受け取ると 「 神棚に上げて、息子の供物だと長屋中に配れ! 」 と大喜び。
さっそく湯屋に行かせ、そして、息子の荷物を見れば財布に15円という多額の金が入っていた。
3年間の奉公でいただく小使いにしては多すぎる。
悪いことをしたのではと疑う父親が、湯から帰った息子にきつく問い詰め、殴り飛ばしてしまう。
母親は父親を止めて理由を尋ねると、
当時は、ペストが流行っていてねずみを捕まえて警察に持っていくと少額の金がもらえた。そして、そのほかに懸賞金もついたのだそうでして、
「 ネズミを捕まえて警察に届けると懸賞に当って15円をいただいた。藪入りの日まで、店の旦那さんが預っていたのを、今日貰って来た。 」 との答え。

ホッと旨をなでおろす父親が、 「 へえ~ そうか。うまいことがあったもんだ。これもやっぱり、お店への忠( チュウ ) のおかげだ。 」 とオチがついて終わるのです。


子を思う親心。傍目には笑いになってしまうほどの親バカさ。
立派になって帰ってくる息子の姿は “ かわいい子には旅させよ ” を示したもの。
そして、悪いことをしたのではと思えば、理由を聞く前から怒鳴って殴ってしまう父親。
殴ることがいいこととは言いませんが、本気で子供に向き合っている姿でもありましょう。

現代を見て、子が親を敬う気持ちが少なくなり、優しい言葉だけを掛けるのが理解のある父親だと勘違いし、本気で子供に向き合う親が少なくなっているのではと、落語を聞きながら考えさせられます。

インド仏跡巡礼報告 3

1回目は “ 成道の地 ” 2回目は “ 誕生の地 ”。

今回は、 “ お釈迦様の愛したヴァイシャリ ” を書きます。

ヴァイシャリというのは、人の名前ではありません。地名です。
インドの都市、パトナーからガンジス河を越えて、北に50数キロのところにあり、お釈迦様が存命の頃は、リッチャヴィ国の首都だったところでした。
ちなみに、その国は、王様のような絶対的な権力者は無く、物事を集会で決める共和国のようだったそうです。


お釈迦様が愛した土地ですから、お釈迦様に関しての話がいろいろあるわけですが、その中で、今回は、ふたつ紹介しましょう。


まずひとつ目は、 “ 猿王奉蜜 ” の話です。
今年は申年ですからね。

お釈迦さまがヴァイシャリで説法をしている時、猿の群れを率いる猿の王様も一緒に聞いていました。
そのお話に感動した猿の王が、マンゴーの木の蜂蜜をお釈迦様に献上しました。
お釈迦様は、それを受け取り、水で薄めて弟子たちと一緒に頂いたという話です。

アショーカ王の石柱(アショーカ王柱については2回目で説明しています)が立てられているところが、その「猿王奉蜜(えんおうほうみつ)の地」でもあり、直ぐそばに、猿たちがお釈迦さまたちのために手で掘ったといわれる池もありました。


寺院向けの月刊誌 『 曹洞宗報 』 の児童向け 冊子『 てらスクール 』 があります。

H28.01.11 てらスクール
たまたま、今月号の表紙がこれ。 “ 猿王奉蜜 ” の場面でした。


この地で、2回目の法要の導師を勤めました。

H27.11.29 ヴァイシャリ 1
アショーカ王柱に向かって

H27.11.29 ヴァイシャリ 2
女性が前に並びました。 ここは女性の記念すべき場所なんです。
左がアショーカ王柱。 高さ約10m。 奥の丸い塔は、“ アーナンダストゥーパ ”
長年、お釈迦様に従った弟子 “ アーナンダ ( 阿難尊者 ) ” を祀る仏塔
東照寺に祀られる “ アーナンダ ( 阿難尊者 ) ” の像は こちらをクリック
アーナンダは、とても二枚目だったそうですよ。

H27.11.29 ヴァイシャリ 4
石柱の頂上はライオン。 石柱が完全な姿で残っているのはとても珍しい。

H27.11.29 ヴァイシャリ 3
猿たちがお釈迦さまたちのために手で掘ったといわれる池。


ふたつ目は、 “ アムラパーリ ” の話です。

アムラパーリは女性の名前。
華麗なダンサーで遊女だったといわれ、お金や土地をたくさん持っていました。
しかし、財産はあっても、身分は低いものでした。

ある時、自分の所有するマンゴー園にお釈迦様がおいでになっていると聞き、急ぎ駆けつけ、説法を聞くのです。
彼女は、大いに喜び、お釈迦さまと多くの弟子たちを、翌日の朝食に招待したいと申し出し、約束をしました。
彼女が帰った後、近隣の身分の高い人たちがお釈迦様を尋ね、同様に朝食を差し上げたいと申し出るのですが、お釈迦様は、先に約束をしたアムラパーリとの約束を守ったのです。

当時の身分制度(現在でもカースト制度は厳しいです)の中では、身分の低い者の約束はキャンセルし、高貴な方を優先するのは当然でした。

しかし、お釈迦様はそうなされなかった。
このことは、身分を問わないということを表わすもので、お釈迦様が示した平等の精神は、先の猿王が蜜を奉じた話にもあるように、人間だけに限らず、生きとし生ける者が全て平等であるという教えなのです。

アムラパーリは、後に自ら出家し、尼僧となるのですが、マンゴー園のほとんどをお釈迦様に寄進します。
大林精舎と呼ばれ、女性を受け入れた初めての僧院なるということでも重要な土地です。



お釈迦様は、35歳で悟られ、80歳まで説法・布教の旅をされましたが、亡くなる数ヶ月前にヴァイシャリに立ち寄られました。
そして、ヴァイシャリを立ち去り、涅槃の地 クシナガラに向かう時、ヴァイシャリの村を振り返り
「 この世は美しい、人生は甘美である 」 と語られたといいます。

お釈迦様の教えの第一は 「 人生は苦である 」 ところから始まるのです。
“ 生老病死 ” の四苦ですね。
苦しみの人生をどうやって耐えればいいのか。
それを考えられ、人々を諭されて来られたお釈迦様が、涅槃の直前に、愛したヴァイシャリの地を眺めて、 「 この世は美しい、人生は甘美である 」 と、つぶやかれたのですから、重いお言葉ですね。

私も、お釈迦様のお言葉の重さは無理でも、最後にそのような言葉を発せられる一生を過ごしたいものです。


ヴァイシャリの地は、僧院に初めて女性を受け入れた土地として、そして、お釈迦様が亡くなった後に、その教えを受け継ぐ僧たちが結集(けつじゅう 教えを確認し合うための集い)をしますが、第2回の結集が行われたところであるなど、お釈迦様を語る上で重要な場所となっています。

とんと昔ばなし

今日は、妻の活動の紹介です。

今月17日に、尾花沢市にあります 「 芭蕉・清風歴史資料館 」 で “ とんと昔 と だんごさし ” が行われます。

日時 平成28年1月17日(日)  
       9時30分~10時  だんごさし  
      10時~11時30分  とんと昔 

会場 芭蕉・清風歴史資料館 (入館料200円)
      資料館では “ 雪をながむる尾花沢展 ” も開催中


その、 “ とんと昔ばなし ” の語り部として妻が参加します。
“ 尾花沢とんと昔を語る会 「 いろり 」 ” のメンバーなんです。

隣の宮城県から嫁いできて30数年。今では、私よりも尾花沢の方言は知っています。
二人の会話の中でも、 「 昔聞いたな~。その方言! 」 というやつを使ったりするんですよ。
大分馴染んで来たようです。

レパートリーもいくつかあるようで、今回はどの話にしようかなどと、今、検討中のようです。

とはいうものの、宮城生まれですから、微妙にイントネーションが違うんじゃないかな~ といったところもあったりします。その時は、生粋の尾花沢人である私がダメだしをして指導しているわけです!!

ときどき、 「 宮城弁だと楽に語れるんだけれど・・・ 」 とこぼす時もあります。
学生時代は仙台市。友人と話す時も標準語でしたし、卒業後1~2年ほどで尾花沢に来たわけですから、宮城の方言を使ったのは高校までの18年間。
尾花沢に嫁いで30数年。そして、尾花沢弁で語ろうと努力しているんですが、それでも、宮城弁のようにはいかないということでしょう。

幼い時、若い時に身に付いたものっていうのはすごいんですね。


「 三つ子の魂 百までも 」 というのはその通りかもしれません。
胎児から3歳までが、最も脳が発達するんだなどと聞いたことがあります。
子供の頃の環境は、一生を左右するとも言えるんでしょう。
子育て、孫育ての方々、親・祖父母の影響大ですね。 胸に刻みましょう。


大分前に、どこかで見つけた “ 子育ての教訓 ” 的な言葉です。

H28.01.10 子育て教訓

「 いい言葉だな~ 」 と思い、10年ほど前から小さな紙に印刷して本堂に置いていますが、いつの間にやら減っていきます。
参考にしていただければありがたいですね。

あけましておめでとうございます

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
平成28年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨日は、 “ 小寒 ” 。
寒に入ったのですが、晴れ間があったり、小雨が降ったりと、例年にない状況です。
“ 雪の名物 尾花沢 ” 。 「 さあ、冬本番だぞ。 」 と腕組みをしていたのですが、拍子抜けの状態です。
とは言え、庭には40㎝ほど積もっていますが、去年の同じ頃は、1m50㎝くらいはありましたから、1/4ですよ。

「 雪が少ないと冷夏になってしまうのでは 」 と、今から心配したり、雪が仕事に結びつく方にとっては死活問題であったりと、雪国ならではの心配事も生じたりしています。

さてさて、これからどうなりますやら。


ところで、今日は、7日。 “ 七草がゆ ” 食べましたか?

正月は、どうしても食べ過ぎたり、呑みすぎたりと、胃や腸が疲れているので、七つの草を一緒に炊いたお粥を食べて、胃腸の疲れを癒すために7日に食べるもの。 ということをよく聞きます。
なるほどですね。

7日というのも理由は、いろいろあるようですが・・・。

H28.01.07 七草がゆ
七草がゆ と けんちん汁  おいしくいただきました。
炊きたてから時間が経過したので、見た目が青々としていないのが残念。


本来、昔は、旧暦でしたから、まだ先ですね。
今年は、2月8日が旧暦の元旦です。
ですから、旧暦の1月7日は、2月14日(日)です。
あらっ、2月14日と言えば、聖バレンタインデー。
七草がゆを食べてからチョコレートを渡すといいのかな? 仏教とは関係ありませんが・・・。(・_・;)

ということで、2月中旬です。その時期、昔は今と違って農作物の収穫もほとんどなかったのでしょう。
青物の野菜が不足する時期ですから、薬にもなるような野菜を食べて栄養のバランスを整え、そして、一年の無病息災を願うためということもあったのでしょう。

今のようにいつでも野菜がたくさんあって、きゅうりや大根の本来の収穫時期がいつなのかもわからなくなっている中で、野菜不足ということもないのでしょうが、先人の知恵でもあり、文化でもありますから、家庭でこんな話をしなら食べるのもいいんじゃないでしょうか。

これも、世界に誇れる “ 日本の食文化 ” ですね。

今年一年、張り切って、前向きに生活していきましょう
プロフィール

zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

東照寺ブログカウンター
カレンダー
12 | 2016/01 | 02
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
リンク
カテゴリ
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR