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第57回 東照寺写経の会

本日の参加者は16名。

今日の法話は
『 仏遺教経 』 の12回目。

「 八大人覚 ( はちだいにんがく )」 の第5番目
“ 不忘念 ” です。
仏の正しい教えを胸に刻み付けて、忘れないこと。そして、実践していくことです。

 今、東照寺の境内はあじさいが盛んに咲いています。
 今朝のしっとりと降り注ぐ雨が一層あじさいをいきいきと見せてくれました。

 日本語にはなんとも言えない美しさがあります。
 花が終わりを告げるときの表現は特に感じます。
  【 桜 】 は 「 散る 」
  【 梅 】 や 【 萩 】 は 「 こぼれる 」
  【 椿 】 は 「 落ちる 」
  【 菊 】 は 「 舞う 」
  【 朝顔 】 は 「 しぼむ 」
  【 ぼたん 】 は 「 崩れる 」
 そして、【 あじさい 】 は 「 しおれる 」 だそうです。
 他の国の言語で花の散る場景を多彩に表現できるのでしょうか・・・。

“ 有終の美 ” という言葉がありますが、この語源は、中国の 『 詩経 』 の中の
≪ 初め有らざる靡 ( な )し、
  克 ( よ ) く終り有る鮮 ( すくな ) し ≫ から引用したのだそうです。
 この中から “ 有終 ” の文字を取り出し、最後まで全うしたことに対して “ 美 ” の文字を付け加えたのではないでしょうか。

日本人は、満開の花を愛でるだけでなく、散っている花、散った後の花も同じ花であり、それを美しいと感じられる心を持っているのですね。

私たちは、すばらしい人間としての一生を、お釈迦様の正しい教えにうなづき、それを肝に銘じて忘れることなく実践し続けなさいというのが 「 不忘念 」 の教えなのです。

2022.07.13 写経の会

2022.07.13 あじさい 2

2022.07.13 あじさい 1
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zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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