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令和になって初めての 「 降誕会 」

今日、東照寺では “ 降誕会 ( ごうたんえ ) ” のお参りをしました。
お釈迦様の誕生を祝う法要です。

“ 花まつり ” とか “ 灌仏会 ( かんぶつえ ) ” ともいいますね。

2020.04.05 降誕会 1

花御堂というお堂の中に、甘茶が入ったタライにお釈迦さま誕生の姿である誕生仏をまつり、ヒシャクで甘茶をかけるのです。
お釈迦さまが誕生した時に、天も喜んで甘い雨を降らせたという話にならっています。
実際にはそんなことはないのでしょうが、喜びの表現として語られているわけです。

2020.04.05 降誕会 4

2020.04.05 降誕会 5

本当は4月8日ですが、毎年、休日を選んで行っています。
いつもは御詠歌を習っている方々を主に10名程度はいらっしゃるのですが、新型コロナウイルスの関係で今年は無理しないようにということで…。
それでも3名がおいでになって、私と副住職と家内、計6人で行いました。


法要後、こんな話をしました。

失明した弟子のアヌルッダが 「 私の針に糸を通してもらいたい。糸を通せば幸せが得られるだろう 」 と願ったときに、一番に駆け寄って通してくれたのがお釈迦さまでした。
そしてこんなことをおっしゃった。「 世の中に幸せを求める人は多いけれども、私以上に幸せを望んでいる者はいないだろう 」 と。

この “ 幸せ ” という言葉を聞いたとき、私たち凡夫は、家族がいて 大きな家があり 財産があり、美味しいものを食べ、そして、名誉があり 健康な体があり、そしてそして、それでも足りずに多くの欲を満たすこと、それが “ 幸せ ” の基準と思ってしまってる。

しかし、お釈迦さまはシャカ族の王子様であり、次期、王となられる方で妻や子もいて、傍から見れば何不自由のない “ 幸せ ” が満ち溢れていると思えるわけですが、29歳の時に城を出て難行苦行の世界に出て行かれた。
ですから、お釈迦様の望む “ 幸せ ” とは、私たちの考えているものとはレベルが違っているのですね。

自分が中心の幸せではないということ。他者が喜び、苦しまずに、幸せと感じる姿を見ることがお釈迦さまの “ 幸せ ” ということだったのでしょう。

今、新型コロナウイルスで世界中が右往左往しています。
誰しも感染したくない。もちろんですが、国内に広まり始めた頃に 「 山形県で一番先に感染したくない 」 という会話も聞こえました。今は 「 尾花沢市で一番先に感染したくない 」 ということになるのでしょうか。

「 他者であればいいが、自分が一番先はいやだ 」 「 一番になれば人から白い目で見られる 」 と考えてしまう。
わからなくありません。
でも、この言葉を発するよりも、感染した人への思いやりの心を持つことが望ましい社会なのでしょう。
そのことによって他者が喜ぶ社会、悲しまない社会となり、お釈迦さまの望んでいる “ 幸せ ” に少しでも近づくのではないでしょうか。

感染してしまった方を犯罪者のような、犯人捜しのような扱いだけはしたくないものです。
せめて、その気持ちを持ちたいと思っています。
誰しも感染したくはないのですから。

2020.04.05 降誕会 2
身に付けているお袈裟は、数年前に家内が古いお袈裟を使って 地蔵袈裟 として縫ったものです。

2020.04.05 降誕会 3
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降誕会

ご無沙汰致しております。諸事情にて、楽しみにしておりました写経の会に伺え無くなり、ブログの法話楽しみに拝読させて頂いております。私も、4月8日、降誕会にお参りに伺い歓喜お唱えして参りました。甘茶を頂き、励ましの言葉を頂いたり、コロナで色々自粛の時期ではありますが、とても貴重な時間で、日頃のぎすぎすした心も、晴れやかに、清清しい気持ちになる事が出来ました。身体は勿論の事、心も健康も保ち、思いやりの心を失わない様にしたいものです。が、こんな事ではダメ、ダメと自分に言い聞かせる事が多々ある毎日です。次第に愚痴の様になりましたので、またブログ拝読致し、色々、気づき、糧にさせて頂きたいと思います。
目に見えない敵、コロナウィルス、1日も早く終息し、日常が戻る事を願っております。
皆様お身体大切にお過ごし下さいませ🌸
Renge 九拝

Re: 降誕会

Rengeさんへ
お久しぶりです。お元気ですか。最近、Facebookを始めて、そちらに投稿する機会の方が多く、ブログの投稿がおろそかになっていました。
世の中のニュースは、コロナウイルス一色ですね。県内も大分増えてきました。人口の比率で言えば神奈川あたりとほとんど変わらないんじゃないでしょうか。十分に注意が必要ですよね。法事や各寺の法要も中止や延期、総会などのいろいろな会議もほとんどありません。山の中の生活で町に行かないと多くの人と会うことはないのですが、回数は少なくとも十分に気を付けなければならないと思っています。今は、できる範囲でジッとしているべきなのでしょう。長く続かないといいのですが・・・。
また、元気に笑顔で会えるのを楽しみにしています。
コメントありがとうございました。 住職
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zenzen1213

Author:zenzen1213

山形県尾花沢市にある
曹洞宗寺院の住職です

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